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小林よしのり
2016.8.16 15:16日々の出来事

五輪コンドームとユウェナリスの言


『おぼっちゃまくん』第一話40pのわしのペン入れが

完了した。あとはスタッフに任せる。

明日からは「SAPIO」『大東亜論』のシナリオ及びコンテに

取り掛かる。

 

いよいよわしがオリンピックの話をしよう。

今年はリオの選手村で35万個とか、45万個とも言われる

コンドームが配られたという。

芝生やら建物の陰でやりまくりらしい。

やっぱり肉体を極限まで使う男女のストレスや解放感は

相当のものなのだろう。

 

古代ローマの風刺詩人ユウェナリスは

「健全なる魂は健全なる肉体に宿れかし」と言ったが、

「かし」は願望の終助詞であり、「宿ればいいのだがなあ」

という意味になる。

 

健全なる魂は貧弱な肉体にも、障害者の肉体にも宿って

いるから、安心してよい。

 

せっかく健全なる肉体を持ちながら、不健全な魂が宿る

ことが多いから、古代ローマの時代から、詩人は溜息を
つきながら嘆いたのだろう。

しかし子供が憧れの目で見ているオリンピックの実態が

乱脈の性欲村というのは、なんとも悲しい現実である。

 

そしてここから類推できることは、戦時中の兵士だって

死を常に眼前に意識して肉体を酷使するのだから、

性欲の高まりも尋常ではなかっただろう。

慰安婦というシステムを作ったのは、コンドームを

配っているのと同じことだ。

 

東京五輪では左翼はコンドームを配るなという運動を

起こすだろうか?

まあ、見てみぬふりをするだろう。

それが正しい態度なのである。

 

小林よしのり

昭和28年福岡生まれ。漫画家。大学在学中にギャグ漫画『東大一直線』でデビュー。以降、『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』などの代表作を発表。平成4年、世界初の思想漫画『ゴーマニズム宣言』を連載開始。『ゴーマニズム宣言』のスペシャル版として『差別論』『戦争論』『台湾論』『沖縄論』『天皇論』などを発表し論争を巻き起こす。
近刊に、『卑怯者の島』『民主主義という病い』『明治日本を作った男たち』『新・堕落論』など。
新しい試みとしてニコニコ動画にて、ブロマガ『小林よしのりライジング』を週1回配信している。
また平成29年から「FLASH」(光文社)にて新連載『よしりん辻説法』、平成30年からは再び「SPA!」(扶桑社)にて『ゴーマニズム宣言』、「小説幻冬」(幻冬舎)にて『おぼっちゃまくん』を連載開始し話題となっている。

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